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次産業革命では必要なものが違い、重厚長大な機械ではありません。技術革新によって、光ファイバーが、移動電話が、コンピュータが台頭しました。その技術を使いこなすには、より繊細な技術と細かな配慮が必要です。ここで女性が登場するのです。
ハイテクを発展させるうえで女性は重要な役割を担うことになるでしょう。女性の技術なくしてはもはやこれ以上の発展はできませんし、21世紀の産業革命はできないといっても過言ではないと思います。
AFPPDの桜井新議長や前田福三郎理事長がおっしゃいましたが、アジアは他地域に先駆け、国会議員の果たしうる強力な役割に着目し、人口問題に率先して取り組んでまいりました。アジア・フォーラムのリーダー・シップというものは大いに価値あるものでした。これがきっかけとなって、AFPPD女性委員会も生まれました。そして、世界中に各地域国会議員のグループの輪が広がったわけです。まさしく私たちは世界に先駆けて組織を作り、そして世界に範を示し、モデルになったと思います。
この場所で昨年、私は国会議員にこのような訴えをしました。
「AFPPDとして、女性問題、家族についての立法の現状について比較調査をし、その集大成として一覧表を作り、今後の私どもの人口開発問題に取り組む指針としたいと思います。」
各国の立法、その現状を知ることで、今後改善すべき政策の優先順位等を決めるうえで各国の立法の現状についての比較一覧表作りが必要であると働きかけました。そして、この成果に基づいて地球全体の女性問題、家族についての立法の現状について現状を把握する制度を作りたいと思います。カイロ・北京でなされた約束、それがきちんと法という形になり、財源の裏付けをもって実行されること、それは国会議員の職責であろうと思います。
またAFPPDの女性委員会は、マニラ会議の参加者に1つのお願いをいたしました。AFPPDのバンコク事務局に対して女性問題に対してどのような行動をとったらいいか、リストアップして提出するようにお願いしました。このようなイニシアティブをとることが、非常に急がれていると思います。そこで、私はフィリピン人口・開発立法者委員会を代表し必要な限りの力を尽くして、このプロジェクトの可急的速やかな完遂を図りたいと思います。私どもといたしましては、最大の努力を惜しまないことを申し上げたいと思います。
このようなプロジェクト作業を行うことは、食料の世界サミットを準備するうえでも大変重要だろうと思います。国民に選ばれた代表として、私たちは自らの職責として、マニラの決議を草の根のレベルまで徹底させることが重要だろうと思います。農村部に住むごくふつうの女性、社会の隅に追いやられている女性も、この素晴らしいニュースを聞くことができるよう、各国の指導者が女性のことを忘れていないということを周知させることが大事だろうと思います。

 

 

 

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